11YORi-SOUがんナーシング 2018 増刊 レジメンは覚えなくてはいけませんか？レジメンは、覚える必要はありません。がん治療薬はどんどん増えています。同じレジメンでも、がん種によって投与量や投与方法が異なる場合もあります。レジメンの名前も英語、カタカナで似たような名前があります。薬剤の種類や投与時間、投与量まで覚える必要はありません。中途半端に記憶して、かえって投与を間違ってしまったら大変です。レジメン指示を確認しながら投与することが大切です。がん治療をする前に患者さんにレジメンを伝えるコツはありますか？初回治療のときは患者さんの不安な気持ちを理解しましょう。外来で投与する場合は治療にかかる時間を把握しておくとよいですね。治療後の予定や家族のお迎えの時間を決めておきたい場合もあるでしょう。再投与の場合は、最初の治療の投与量や副作用を確認して今後のセルフケアに生かします。外来治療でのオリエンテーションでは、服装に関する注意点や交通手段を確認します。治療で疲れたり、抗アレルギー薬で眠気が出るかもしれません。自動車での通院は避けてもらうのがよいでしょう。セルフケアについてはポイントを説明しておきましょう。服装の説明も大切です。ハイネックだとポート穿刺をするのが難しくなってしまいます。冬に寒冷曝露によりしびれが強くなる薬剤を使用する場合は、あらかじめマフラーや手袋を用意してもらいましょう。セルフアセスメントはどのように説明したらいいのでしょうか？副作用には、一過性のものと持続するもの、自覚症状があるものとないもの、採血結果のみでわかるもの、予防方法があるものとないものがあります。多くの副作用を患者さんの理解できる容量を超えて詳しく説明してしまうと混乱してしまいます。患者さんの性格や介護力を考えて説明、指導していきましょう。簡単なようですが、一人ひとりの患者さんに合わせて対応するためには、患者さんの全身状態や生活、考えかたを知ることが必要です。レジメンによる治療と仕事の両立をどのようにサポートしますか？患者さんに仕事を続けたいという希望があれば、がん治療と仕事の両立を図ることができるようサポートしましょう。本書は副作用対策の職業別のサポートのコツが満載です。Aという治療とBという治療効果が同程度であれば、副作用の違いによって治療を選びます。たとえば、オキサリプラチンは寒冷曝露による末梢神経障害が特徴的です。冷たい水を扱う魚屋さんの場合はどうでしょうか。魚を調理するときに分厚い手袋の使用は難しいでしょう。イリノテカンの治療をまずは優先して治療施行する方法もあります。また、濾胞性リンパ腫の治療にはR-CHOPとRB療法があります。R-CHOPは末梢神経障害や脱毛の発症率が高い治療です。RB療法は2日間の治療で皮疹が出現しやすくなります。元気な子どもたちに対応する幼稚園の先生であれば、脱毛の少ないRB療法がいいかもしれません。このように、一人ひとりの生活内容を確認しつつ会話を重ねていく必要があります。レジメンの副作用を勉強してセルフケア指導の経験を積んだら、治療選択の話し合いにぜひカペオックスフォルフォックス
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