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  骨転移の状態では「ぐらぐらしている」ため、固定しないかぎり痛い・手段方法:回転や回旋を伴わないような介助の介入      ベッドギャッチアップ、平行移動での介助、タオルなどの利用など・補助具や介護機器の使用:免荷や固定するための介入      脊椎コルセット、杖(4点杖など)、歩行器、手すり、      免荷装具、リクライニング車いす、スタンディングバーリクライニング車いす歩行器体幹コルセットロフストランドクラッチ杖、四点杖で言うと…骨転移(林 ゑり子)13-132骨転移骨転移部位の固定のための装具・歩行補助具の選択と活用言い換え語骨の転移関連語転移、全身転移❶ 骨に転移していると、全身骨転移や移動時の病的骨折・圧迫骨折のリスクが高い。❷ 骨への転移は、体性痛という性質をもち、体動時に急激に痛くなりやすい。❸ 溶骨性の骨転移部は、微力な力でも骨折が生じるため、急な衝撃や捻転で力が加わることを避ける。❹ 骨転移の部位が「荷重骨」と「非荷重骨」かによって、生活への支障が大きく異なる。ナースの心得とにかく骨折予防が大切です(残された時間が短い人に安静を強いる生活を望まない場合は、骨折覚悟で動くかどうかが大切)。骨転移は、動くと痛みがピークになることがあるため、動く前にオピオイドのレスキュー薬を活用していきましょう。骨転移の部位が「荷重骨」と「非荷重骨」かによって、生活への支障が大きく異なる。荷重骨」と「非荷重骨」かによって、生活への支障が大きく異なる。骨転移の知識を得るのにおすすめの文献:日本がん看護学会.がん患者のQOLを高めるための骨転移の知識とケア(医学書院)1).「荷重骨」は、両下肢の骨・骨盤・脊椎は人体の体重を支える役割がある。「荷重骨」を負傷すると、立位・歩行・坐位の基本動作に影響を与える。「非荷重骨」は、鎖骨、肋骨、肩甲骨などで、体重を支えない役割の骨であり、骨転移が生じても人間の基本動作にはほとんど支障をきたさない。緩和ケア:苦痛が生じる症状(痛み以外)YORi-SOUがんナーシング 2020年 春季増刊   143

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