130272151
10/16

18  YORi-SOU がんナーシング 2021年 春季増刊1呼吸困難・息切れ(薬剤性間質性肺炎)(良田紀子)軽度アセスメントケア中等度見逃せないアクション&コメントどういうことをする?聴き取りテクアセスメントポイントだんだん咳が増えてきていない?少し動いただけでも息切れを感じたり息が乱れたりしていない?症状の変化に注意しながら、異常の早期発見に努める対応症状の有無および変化を継続的にモニタリングする。呼吸困難をきたす要因は細菌感染や肺塞栓、心不全など多岐にわたるため、ほかの要因が関与していないかの鑑別も併せて行なっていくことが重要ナースのケアステロイド薬の内服が開始された場合は、服薬の必要性を説明発熱や自覚症状の有無、症状の変化などのモニタリングを継続受診や医療期間への報告の目安を伝えるくらしとこころのサポート日常生活動作(食事や衣服の着脱、トイレなど)での症状の出現がないか、注意する服薬管理について、必要に 応じて家族や支援者などの サポート体制を整えるナースの声かけ今まで普通に歩けていた距離が歩けなくなる(休憩を要すようになる)アクションコメント階段や坂道をのぼったり、少しの動作で、息が切れたり苦しくなったりすることはありませんか?症状の程度に応じてステロイドなどの内服薬を使用します。お薬(ステロイドの内服)は、症状が改善してきても自己判断で用量を変えたり、中断したりしないでくださいね。見逃せないアクション&コメントどういうことをする?聴き取りテクアセスメントポイント発熱、息切れ(呼吸困難)、乾性咳嗽の出現はない?継続したモニタリングを行なう対応自覚症状の有無や血液検査、画像検査などにより、定期的な経過観察を行なう。薬剤によっては自覚症状がなく、画像や検査上でのみ間質性肺炎が認められた場合は治療が継続されるため、症状の出現の有無を慎重に経過観察するナースのケア薬剤性間質性肺炎が出現する可能性があることを説明検温や、症状の出現の有無や変化を観察すること、またその記録が重要であることを説明くらしとこころのサポート体温や症状の有無を記録し、受診時に持参してもらうよう指導するナースの声かけ患者からの訴えや症状は特にない、普段と変わりない状態アクションコメント何も変わりないわよ。37.5℃以上の熱や息切れ、咳は出ていませんか?薬剤性間質性肺炎が出現する可能性があります。症状が出る前に検査でわかることもありますので、定期的に検査をして確認していきます。毎日の体温測定や症状の有無を記録していきましょう。1章ー呼吸・循環ちょっと長く歩くと息がつらくて……。階段をのぼるのも息切れがして休憩がいるわ。最近ときどき、咳がでるようになってきたの。※「症状に変化はありませんか?」などでなく、より具体的な変化の内容をたずねる※「変わりありませんか?」など、あいまいな聞きかたはしない最近ときどき、咳がで

元のページ  ../index.html#10

このブックを見る