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はじめに 私が前職で後輩指導や新入社員研修を担当し始めてから30年余りたちます。その当時(1986年)、「新人類」という言葉が流行語大賞の金賞に選ばれました。新人類は、当時の若者を「従来とは異なった感性や価値観、行動規範を持っている者」と定義してつけられた言葉で、否定的にも肯定的にも用いられました。当時、私も20代後半ながら新人類を感じていました。 その後も時代背景や社会環境の変化、教育カリキュラムの変更により、若者の価値観は変化し続けています。 公益財団法人日本生産性本部の「職業のあり方研究会」では、毎年の新卒入社者の特徴や就職・採用環境の動向などについて調査研究を行っており、「その年の新入社員の特徴とタイプ」を発表しています。 各世代で世代名がつけられ、いつの時代も「近頃の若者はなんか違うぞ」と騒がれてきました。しかし、実際は「若者」だけが変化していったのではなく、時代の流れとともに「人」が変化していったのです。つまり、時代とともに「人の価値観や物事の判断基準が変化していった」ということです。 時代の変化は加速するばかりで、「先輩の背中を見て、技術や知識を盗み、痛い目にあって知る」という悠長な時代はもう終わっています。いまはそんなことをしていたら完全に時代に乗り遅れます。

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