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Point18皮膚、皮下組織の局所解剖1図1に正常な皮膚の構造、図2に表皮の病理組織像を示す。表皮の厚さは平均約0.2mmであり、構成する細胞の95%は表皮角化細胞である。この表皮角化細胞は表皮の最下層で分裂し、成熟するに伴い上方の層へ移行していく。したがって、表皮は成熟段階によって異なる形態の表皮ケラチノサイトが層状に配列し、深部から基底層、有棘層、顆粒層、角層の4つに分類される(図皮膚の構造と機能表皮1①ヒトの身体全体を覆う皮膚は、面積が成人で1.6㎥、重量は体重の約16%を占める、人体で最大の臓器である。②外界と直接触れるため、(1)水分の喪失や透過を防ぐ、(2)体温を調節する、(3)微生物や物理化学的な刺激から生体を守る、(4)感覚器としての役割を果たすなど、生命を維持するための必要不可欠なさまざまな機能をもっている。③皮膚の病態を理解するうえで、正常皮膚の構造や機能を正しく把握することは大変重要である。図1.正常な皮膚の構造皮下組織真  皮表  皮角  層真皮乳頭毛付属器皮脂腺毛 包汗 腺汗管図2.表皮の病理組織像(ヘマトキシリンエオジン染色)表皮皮脂腺真皮乳頭毛包立毛筋

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