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20コ多糖類が埋めている。ムコ多糖類は多くの水分を含むことで、皮膚にハリや弾力を与えている。これらの構造は加齢や紫外線によって変性し、しわやたるみの原因となる。主成分である間質成分は大部分がコラーゲン線維から構成されており、そのほかにエラスチン線維、基質などが含まれ、細胞外マトリックスとも称される。細胞成分(線維芽細胞や組織球、肥満細胞、形質細胞)、脈管(動脈、静脈、毛細血管、リンパ管)および神経が存在する(図5)。線維芽細胞が細胞外マトリックスを合成する主役の細胞であり、サイトカインなどによる線維芽細胞の賦活化は、創傷治癒に重要な役割を果たしている。皮下(脂肪)組織とは真皮の下方にある層のことで、真皮と筋膜との間に挟まれた部位にある。中性脂肪の貯蔵所としての役割や、物理的外力に対するクッションの役目や体温喪失の遮断、熱産生といった保温機能にも重要な役割を果たしている。皮下(脂肪)組織の厚さは身体の部位や年齢などによって異なる。皮下(脂肪)組織(脂肪織)4図5.真皮の構造皮下組織パチニ小体マイスネル小体毛細血管膠原線維基質弾性線維肥満細胞神経リンパ管線維芽細胞組織球細胞成分間質成分形質細胞乳 頭 層乳頭下層網 状 層真皮表  皮

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