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20Point輸液を行うにあたり循環動態を評価することは必須である。循環動態に関与する臓器は心臓、血管、腎臓、内分泌系が主なものとしてあげられる。ここではこのうち心臓、血管、腎臓の局所解剖について述べる。循環動態に関する局所解剖1心臓心臓は血液を送るポンプであり、全身の血液を循環させる体循環と、肺に血液を循環させる肺循環にその循環系を分けることができる(図1)。体循環では酸素が豊富な血液を全身に送り、肺循環では心臓に戻ってきた血液を肺に送り出し、ガス交換を終えて再び酸素を多く含んだ血液が心臓に蓄えられる。ここでは心臓の解剖と、この機能を実現するためにどのように心臓の各部分が働いているかを学ぶ。解剖ヒトの心臓は二心房二心室で構成され、大きく右心系、左心系に分けることができる。また血液の流れを一方向に保つように、いわば逆流防止弁がついている。心臓の壁は主に心筋細胞と呼ばれる特殊な筋肉細胞で構成され、これらの心筋細胞は冠動脈が大動脈から分岐して栄養している。それぞれの位置関係を図2に示している。血液の流れる経路とともに理解することが望ましい。•右心系は全身から戻った血液を肺に送り出す働きをもつ。右心房→三尖弁→右心室→肺動脈弁→肺動脈•右心室から肺までは肺動脈を通っているが、ここを流れる血液は酸素が少ない静脈血であることに注意をする。•左心系は肺から戻った血液を全身に送り出す働きをもつ。肺静脈→左心房→僧帽弁→左心室→大動脈弁→大動脈•肺から左心房までは肺静脈を通っているが、ここを流れる血液は酸素が豊富な動脈血であることに注意をする。 1
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