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92臨床におけるアセスメントの段階ここで、入院時の患者におけるアセスメントの段階を確認しましょう。アセスメントは主に6つの段階があるといえます(図1-2)。1)第1段階:患者に会う前の確認患者が来院してきたときに、皆さんはどのような情報を必要とするでしょうか。患者のイメージをとらえるためには、最小限の情報として、患者の氏名、性別、年齢、病名、予定する治療くらいではないでしょうか。この段階では、発達段階、病態、治療における一般的な知識や標準的な治療などからおおまかな状況をつかんだうえで患者や病態をイメージし、理解しようとします。2)第2段階:患者に会ってからの確認(データベースアセスメント)患者に会ってからは、まず、主訴に注目し、問診をしながら身体診査、検査データなどの確認をします。これは、「入院時のデータベース」であり、その後の患者の状態と比較検討する際の基準となるものです。この段階で看護の枠組みを使ったデータベースに沿いながら患者の全体像や何が看護上の問題となるのか、最初の仮説を立てながらさらに情報収集を進めます。入院時情報収集の枠組み(アセスメントツール)として多く活用されているものに、ヘンダーソン(Virginia A. Henderson)の14項目やNANDA(North American Nurshing Diagnosis Association、北米看護診断協会)の13領域があります。図1-2 アセスメントの段階●患者に会う前の確認●患者に会ってからの確認(データベースアセスメント)●情報収集した内容の確認(フォーカスアセスメント)●主訴および主観的データと客観的データの整理●データの裏づけ(検証)●全体像の統合第1段階第2段階第3段階第4段階第5段階第6段階

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