推薦の言葉 「教える」という行動を教室だけのことではなくて、自分が相手に特定のことをうまく伝え、相手がそれをできるようになることと考えてみてください。そうするとナースの仕事の要所要所で、教えるという行為が入っていることがわかると思います。本書は『伝わる・身につく ナースのための教える技術』のタイトル通り、ナースのための教え方をわかりやすく教えてくれる本です。 私たちは「上手な教え方」については学ぶ機会がありませんでした。いつでも見よう見まねでやるしかなかったのです。しかし、教えるための理論と技術は確かにあります。それは「インストラクショナルデザイン(教えることのデザイン)」と呼ばれています。インストラクショナルデザインを土台にすれば誰でも上手に教えることができます。 著者の杉浦真由美さんは、現役ナースとして働きながら早稲田大学大学院人間科学研究科博士後期課程で研究を進めて、博士(人間科学)を取得しました。その研究テーマはインストラクショナルデザインを看護教育に活かすというものでした。その成果を活用して『CandY Link』という臨床看護のeラーニングの制作にも携わりました。 本書は「ナースによるナースのための教え方の本」です。教え方の理論と実践を具体的にわかりやすく教えてくれる本書を推薦します。早稲田大学人間科学学術院 教授 向後千春
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