ズルカンを手に取ってくださった読者のみなさま。まずは心より感謝を申し上げます。今回、ズルカン第2弾として描(書)かせていただいた 「悲しいくらい人に聞けない看護技術」は、もうすぐ2年目看護師になる人たちを対象にしました。私が2年目看護師になったとき、チーム異動でまったく違う環境になり、先輩の目はおもに新人看護師さんに向けられるようになりました。はじめは「よっしゃ〜〜〜!! 先輩の目が離れた!! 念願の自由だ〜〜〜〜!!!」と……喜んだのもつかの間、次に襲ってきたのは「先輩の目がこっちに向いていないことへの不安」でした。先輩同士でも「2年目が自立して1年目に目がいきがちなぶん、インシデントなど起こさないようにしっかりサポートする」という声かけはされていましたが、どうしても1年目に目がいく。そして、2年目が重症部屋などを受け持つ機会が多くなる。さらに、チーム異動などでチームメンバーが交代することにより自分がどこまでできるのか把握している先輩が少ない、という地獄のコンボ。そのため、「できるよね?」と聞かれることも多かったし、「やったことがない」と主張が遅れると「じゃあ、今回は1年生に見学してもらおうか」など、かかわる機会を逃していき……恐ろしいことに私自身、経験 したことのない処置や手技があるまま年数が経過していきました。1年目に見学した処置が、2年目になると「1回見たことがあるなら、介助してみよう」という流れにもなりやすく、「え!!!? 1回見たって、半年以上前……え?え?て、手順は……物品は、観察点は……!!!??」と頭のな
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