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監修のことば コミュニケーションは「苦手!」「面倒!」「疲れる!」。さらに「時間がかかる」し、「どうせわかってはもらえない」し、「下手にかかわってこじれるくらいなら波風を立てないのが得策だ」し。そもそも「口は災いのもと」「言うと角が立つ」って昔から言うじゃない? それなのに研修では、聴いてくれない上司に「報連相」、やれわがままな患者に「傾聴」だ、やれ使えない後輩に「コーチング」だのって、ただでさえやることがいっぱいなのに、そんなのやっていられないし! だいたいこっちからコミュニケーションをとらなくたって、上からは「ああしろ! こうしろ!」、患者や家族からは「ああして! こうして!」、部下からは「どうしましょう?」の嵐。いつの間にかわけのわからない派閥争いみたいなものに巻き込まれて、「病気を抱える人を援助するために看護師になったのに、なんで人間関係なの!?」「私、看護師に向いていないのかな?」「こんなはずじゃなかった!」「もう限界!」……。 とまあ、ここまでで一つでも「そうそう!」と思った方は、ぜひ本書を読み進めてください。 そもそも「コミュニケーション(communication)」とはなんでしょうか。 「会話」?   だとしたら「カンバセーション(conversation)」 「対話」?   だとしたら「ダイアログ(dialog)」 「情報伝達」? だとしたら「インフォメーション(information)」 「意思疎通」? だとしたら「インタラクション(interaction)」 と、じつはすべて別の言葉があるのです。だとしたら? もしかしたら、そもそも「コミュニケーション」がなんなのかを知らないでいるのではないでしょうか。2

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