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1催される飲み会の趣旨は「私の会に呼んであげたから、私のことを持ち上げて」的な感じです(苦笑)。「リアルな話?」と思う人もいるかもしれませんが、実際に定期的に開催されています。友人に話すと「参加するドクターはいるの?」と聞かれますが、けっこう参加しています。たいてい赤リップ先輩は病棟における主要人物であり、権力を持っているので、「飲み会などで仲良くしていれば病棟でも働きやすくなるかな〜」といった目的で参加している人が多い印象です。一方で、研修医のほとんどは断れず強制参加しているようでした。ある日、新人さんがこの会の趣旨を知らされずに、はじめて先輩に誘われた飲み会ということで参加しました。その新人さんは、参加していた赤リップ先輩の推しドクターと仲良さそうに話をしただけで、翌日から赤リップ先輩から無視されるようになったのです。私は参加していなかったのですが、参加していた人たちから後日「新人さん、赤リップ先輩の推しドクターと楽しく飲んで盛り上がっていたんですよ……」と、飲み会であったことを聞き、「そういうことか……」と理解しました。同時に、参加したことのある人が事前に飲み会の趣旨を新人さんに伝えておいてあげれば、この結果は回避できたのに、とも思いました。赤リップ先輩は、新人さんに彼氏がいないことは知っていたようで、自分の推しドクターと楽しく話していたため、狙っていると思ったようです。数カ月がたち、新人さんに彼氏ができたと知ると無視はなくなり、今までどおりの対応に戻っていきました。いろいろなことを学んだ新人さんは「もう、あの飲み会には絶対に行かないです」と断言。そう、それがいちばん平和。赤リップ先輩とかかわるときは、誘われた飲み会の趣旨を把握して、誘導された位置に座って無難に乗り越えるのがいちばんトラブルにならないと思います。そして困ったときはちょっとヨイショできる腕を持っておくと、さらに危機回避できるかも。開自分自身を愛する気持ちを「自己愛」と言います。これ自体は誰でも持っており、悪いことではありません。ただ、この自己愛が過剰になると行動として目立ってしまうことになります。自分を立ててくれない人は敵ですし、他人の気持ちは二の次です。このような人とは正面衝突を避け、相手の承認や賞賛の要求をうまく使うことがコツになります。9

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