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101.ドレナージとは もともとドレーン(drain)とは「液体を徐々に排出する」という意味で、ドレナージ(drainage)とは、体内にたまった血液・膿・滲出液などを体の外へ出すことを指します。脳神経系、消化器系、心臓血管系、呼吸器系、婦人科系、泌尿器系、耳鼻咽喉系、骨格器系など、ほぼすべての分野において用いられます。そのため、ドレーンの目的、ドレーンから得られる情報の種類、得られる情報のアセスメント、ドレーンの管理方法などについて知っておくことが大切となります。2.ドレナージの目的 おもに3つあります。1)予防的ドレナージ 手術後に感染の原因となる血液や滲出液が体内に貯留することを防ぎます。 また、滲出液などが貯留することで圧が高くなり、ほかの組織に影響を及ぼすことを防ぐ減圧の目的もあります。2)治療的ドレナージ すでに体内に貯留している血液・膿・滲出液などの排出を目的としています。3)情報(インフォメーション)ドレナージ 術後出血量、滲出液の貯留、縫合不全など異常な状態を早期に発見することを目的としています。3.ドレナージの原理1)能動的ドレナージ 陰圧をかけて排液する仕組みを能動的ドレナージと言います。胸内科・外科、小児・成人を問わない。腹部術後の腹腔内、胸部術後の胸腔内などへの挿入が多い!脳神経外科の硬膜外ドレナージや脳室ドレナージ、消化器外科の腸瘻ドレナージなど。予防的ドレナージとの区別は難しい。

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