2483)呼吸性移動の有無 患者の呼吸に合わせてドレーン内を胸水が移動しているか確認します。胸腔内の陰圧が保たれているかも確認します。4)皮下気腫の有無 ドレーン挿入部と皮膚との間にすき間が生じると、そこから皮下に外気が入り込み皮下気腫を認めることがあります。5)エアリークの有無 水封室(図2)の蒸留水内に泡が浮いてこないか確認します。気胸など脱気目的の挿入の場合は、挿入直後に泡が多く認められますが、時間の経過とともに泡は少なくなり消失します。 ドレーン自体の損傷や接続不良、事故抜去などによるエアリークと鑑別する必要があります。 図2 水封室水封室拡大(水封室の中がわかりやすいよう水に色をつけている。通常は無色透明の蒸留水)泡は目で見てもわかるが、患者が話すたびに間欠的に泡とともに「ポコポコ」という音が聞こえることが多い。気胸の脱気目的であれば、ドレーンの観察とともに、肺音聴取をし虚脱部分の肺音が聴取できるようになったか確認する。正常な胸腔内は陰圧!泡がずっと続く場合は気胸が改善していないため、医師に報告する!陰圧が保たれていれば、呼吸に合わせてドレーン内の液が前後に数cm動く(呼吸性移動)。なければ医師へ報告する。握雪感を認める。もし皮下気腫が出現した場合は、ドクターコールし診察を依頼する。皮下気腫の境界線をペンなど点線でマーキングし、増悪がないか観察を続ける(数日で皮下に吸収されればOK)。ドレーンをクランプする位置によって、どの位置でエアリークが起こっているか調べることができる(図3)。046-052_kotsu-drain_YSM_01.indd 482021/01/15 16:30コツぶっくすの特徴本書は書名のとおり、基本的な解説に加えて「先輩ナースの書きこみ」が載っています。基本的な内容は本文に、実践的なコツはページの外側に書かれているので、大事なポイントがひと目でわかるのが特徴です。どんどん書きこんで自分だけの“コツぶっくす”にしてもらえたらうれしいです!3)呼吸性移動の有無 患者の呼吸に合わせてドレーン内を胸水が移動しているか胸腔内の陰圧が保たれているかも確認します。握雪感を認める。もし皮下気腫が出現した場合は、ドクターコールし診察を依頼する。皮下気腫の境界線をペンなど点線でマーキングし、増悪がないか観察を続ける(数日で皮下に吸収されればOK)。確認し正常な胸腔内は陰圧!陰圧が保たれていれば、呼吸に合わせてドレーン内の液が前後に数cm動く(呼吸性移動)。なければ医師へ報告する。気胸の脱気目的であれば、ドレーンの観察とともに、肺音聴取をし虚脱部分の肺音が聴取できるようになったか確認する。泡がずっと続く場合は気胸が改善コツ①見逃してはいけない内容、めちゃくちゃ大事なポイントは赤字で書きこまれています。ここは絶対に読んでおきたい!コツ②もうすこし詳しく解説したいこと、現場の実践的な内容については青字で書きこまれています。こういうことが知りたかった!本文解説コツ③基本的な内容は本文でしっかり解説!大事なポイントはアンダーライン、マーカーが引かれています。とくに大事なことはふせんで書きこまれています。先輩の心配りがうれしい!・本書に記載されている手技・物品・機器などは一例であるため、各施設で統一された方法に従うようにしてください。・本書の情報は2021年1月現在のものです。・本書の編集制作に際しては、最新の情報を踏まえ、正確を期すよう努めておりますが、医学・医療の進歩により記載内容は変更されることがあります。その場合、従来の治療や薬剤の使用による不測の事故に対し、著者および当社はその責を負いかねます。
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