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3はじめに2021年1月執筆者を代表して三重大学医学部附属病院副看護部長 水谷泰子同看護部長 江藤由美 ドレーンとは、体腔内にたまったものを体外へ出すための細い管のことを指します。しかし実際には、たんに“たまったものを体外へ出す”だけではなく、体腔内の圧をコントロールして、生命の維持にかかわる臓器への悪影響を取り除くことが目的で挿入されることもあります。 そして、ドレーンは頭から足まで、身体のさまざまな部位に挿入されます。看護師には、挿入部位や目的、患者さんの疾患や治療、状態に応じたドレーン管理についてさまざまな知識や技術が求められます。間違った扱いによっては患者さんの生命にもかかわるドレーン管理。ドレーン挿入中の患者さんをはじめて担当するときには、「怖い」と思う人もいるでしょう。そんなとき、頼りになるのは今も昔も“本”であることは多いのではないでしょうか。 しかし、これまでの本はドレーンについて書かれているものの、観察ポイントは別の本、患者さんの生活に関することはまた別の本、と、あちこち探して結局自分のノートにまとめるということも多かったように思います。また、頭から足まで全身のドレーン管理をまとめて掲載しているような本も少ないです。 そこで本書では、この本を見れば、“ドレーンが全身のどこに挿入されていても怖がらずに患者さんの看護ができること”、“勤務異動したばかりのナース、新人ナースや実習の学生さんなど、はじめてドレーンをみる人であってもわかりやすいこと”を大切にしました。そのため、具体的にイメージできるようにイラストを多くし、ドレーン挿入部位、目的、観察のポイント、ドレーン挿入患者さんへのケア、現場のナースのちょっとした工夫(“コツ”)を示しました。 ドレーン挿入患者さんへの日々の看護、新人ナースや学生さんへの指導など、さまざまな場面で本書が参考になれば幸いです。

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