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10コミュニケーションエラーのワナはどこにある?1コミュニケーションエラーは大きく2つに分けられる 医療の現場でコミュニケーションがうまくいかないということをよく耳にします。医療の現場に関わらず、複数の人が関わる仕事の現場では、コミュニケーションがうまくいかなかったために、重大な事象に至ることがあります。 とくに、医療の現場では、専門性の異なる多職種の医療従事者が仕事をしていますので、知識背景や医療に対する捉え方の違いなどもあるため、コミュニケーションの問題が顕在化することが多いようです。 さらに、医療の仕事では人間を対象としていますので、決まった製品やサービスを提供する仕事と異なり、患者個別に対応しなければなりません。そのため、患者個々の情報も異なり、同じ病気であっても対応のしかたが異なることもあります。そして、医療で扱う医薬品や医療機器も多様になっており、名称や表記が正しく伝わらないと大きな問題となります。また、患者の容態も時間とともに変化しますので、常に正しい情報を把握していなければなりません。そのため、コミュニケーションは極めて重要で、コミュニケーションのエラーによっては、患者の生命の危機を脅かすことになりかねません。 それでは、コミュニケーションエラーとはどのようなエラーを指すのでしょうか。正しく情報が伝達できないことがコミュニケーションエラーですが、大きく2つに分けて考えることが必要です。1つは、コミュニケーションはなされているものの、必要な情報が正しく伝達されなかった場合です。もう1つは情報伝達をしなければならないのに、コミュニケーションそのものがなされていない場合です。それぞれで原因も異なってきます。前者はコミュニケーションのプロセスの中で生じる問題であり、後者はコミュニケーションの動

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