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10トの原理である。これらのことを可能にする唯一のものが、自己管理による目標管理である」1)。すなわち、スタッフのマネジメントと組織のマネジメント、両方に活用できるのが目標管理である、と解釈できます。そこで次に、管理者が行う目標管理とスタッフが行う目標管理に分けて見ていきましょう。1管理者にとっての目標管理 管理者の役割と責任として考えられるものには大きく分けて2つあります。1つは部署の成果を出すことです。患者満足度や病床稼働率を高め、安全で質の高い看護を提供するというアウトカムが求められます。もう1つはスタッフの育成です。新人が入ってきたら一人前に育て、中堅・ベテランも活性化させて能力を高めていく必要があります。このように、部署の成果とスタッフの育成という2つの課題を一緒に解決できるマネジメントツールこそが目標管理制度であり、このようなツールは他には見あたりません(図1-2)。ここから、目標管理は管理者が使うべき必須のマネジメントツールといえます。2スタッフにとっての目標管理 スタッフは年度初めに、さまざまな役割を管理者から与えられます。スタッフが役割を担うと、多くの場合はその役割から当年の個人目標を設定します。仮に 図 1-2 ⃝ 管理者が目標管理を使ってできること2つの課題を一緒に解決できる目標管理スタッフの成長・成果個人目標部署の成果組織目標

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