13キャリアデザインの理論章1}}「分かれ道」に立ったとき、キャリアデザインを意識することが多い キャリアデザインは経験を通して自分を客観視することから始まります。そして、自分がどのような「ありたい姿」を思い描いているのかを客観的に検討します。その結果、この先、どのようなキャリアを歩みたいと考えるのかを自己決定するというプロセスがあります。そういう意味では、「あれ? 私が経験したこのことって、何か、私のキャリアに関係している感じがする」あるいは、「大事なこの経験を、自分のキャリアに活かすために検討しておきたい」といった、自分がキャリアをデザインしたいと考えたときこそが、キャリアをデザインするタイミングであると考えることができます。 多くの看護職が自分のキャリアデザインを意識するのは、何かの分かれ道に立ったときです。例えば、上司に主任になることを勧められたり、自分の目標と感じられる看護職と出会う、あるいは、大きなショックを受ける出来事に出会う場合もあるかもしれません。何らかの選択を迫られる経験や自分の働き方を揺さぶられる経験は、今までの道を突き進むのか、その先にあることは何か、新たなチャレンジをしてみようかなどなど、改めて自分の働き方や生き方を考えるきっかけとなります。これは、キャリアの転機(トランジション)と言わ2.看護職のキャリアデザインにおけるタイミングと課題
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