2はじめに序}}キャリアカウンセリングで看護職の社会貢献をサポートしたい 私は看護職であると同時にキャリアコンサルタント(国家資格)でもあります。キャリアコンサルティングは、職業選択や職業生活設計または職業能力の開発および向上に関する相談に応じて、助言および指導を行うことをいいますが、その手法はそれぞれのキャリアコンサルタントの背景によって違いがあります。人材紹介会社でキャリアコンサルタントの資格を生かして働く方もいます。支援する方法は転職先の選択がメインです。また、一般企業の人事担当者で資格を持つ方もいます。こういう方は、企業内キャリアの能力開発について人事管理における面談を通して支援します。私の場合、看護職の支援を専門にしてきましたので看護能力の開発や看護実践による自己実現、あるいは、看護職として働き続けるための検討を目的にカウンセリングを提供してきました。 看護の職能集団は、看護の質の向上を目的に活動しています。同じように、キャリアコンサルタントの職能団体である「日本キャリア開発協会(JCDA)」も、キャリアカウンセリングを通して個人の自立と幸せな社会の実現を目指すための活動をする団体です。両方の背景を持つ私が実現したいことは、看護職が社会に求められる期待に応えるために、キャリアカウンセリングの提供によって看護職個人が自立して専門性を発揮し、幸せな社会へ貢献することを実現することです。看護職のキャリア支援活動をしてきた私のこれまでの経験を紹介しながら、そのエッセンスを読者の皆様に伝えたいと思っています。}}看護職のありようが問われる時代に 来る2025年、団塊の世代が75歳以上になり社会保障費が急増する超高齢社会に期待される看護職の役割。そして2030年問題―2015年には約7,700万人以上看護職としてどう生きるか、どう社会に貢献するか
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