114文字データを数値データに変換する 前述した通り,統計学は数学のため,検定の計算式(検定式)に当てはめて計算ができるデータは数値(数字)だけです.そのため,文字データにある条件を当てはめて数値データに変換し,仮想の量的データ(数値)として統計学に適用します. 例えば,性別は「男,女」という文字データで収集されますが,これを数値データに変換する場合は「男=1,女=2」とします.また,血液型は「A型=1,B型=2,O型=3,AB型=4」という数値データに変換します(図2).ただし,文字データから数値データに変換された数値には「数」としての意味は存在せず,シンボル的な意味合いの数値に置き換えられていると考えてください. つまり,文字データから置き換えられた1は量を示す1ではなく,シンボル的な1くん,あるいは1さんなどという考え方になります(数値を名詞と考えると理解しやすい).例えば,「男=1,女=2」という数値データに置き換え,「男が10データ」「女が10データ」だと仮定します.これを数値データに変換し「1と2」を量として意味を持つ数と考えれば,「男:1×10=10」「女:2×10=20」という計算になりますが,文字データを変換した「1と2」は量を示す数としての意味を持たないため「男=1くん=10」「女=2さん=10」という考え方になり,男女ともそれぞれ「10データ」という図2 文字データを数値データに
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