T040120
9/10

9 1 患者の健康保護のために行う看護実践は科学的な根拠が必要 臨床現場で生じた看護上の問題を研究することは,看護実践や看護の知識体系の改善に強く結びつくと考えられています.また,看護研究を通して自分の看護を見つめ,科学的に人の健康を考えるという経験は,看護者として,さらには1人の人間としての成長を図る貴重な機会になると考えられています. 2 看護研究はクリニカルラダーに組み入れられている★クリニカルラダーとは 看護部が,看護師に望まれる臨床実践能力を主に4つのレベルに分けたものをクリニカルラダーといいます.クリニカルラダーの各段階「レベル」(経験,業績により分類)に相当する看護師は各目標レベル(レベルⅠ~Ⅳ)の達成を自らの目標に置き,またその目標達成のために必要な支援を看護部から受けることができます(ただし,クリニカルラダーの段階の種類や目標レベルの区別などは各施設の看護部により若干異なります).★クリニカルラダーの分類 主に看護部がクリニカルラダーとして臨床看護師に育ませようとする能力は,次の4つに分類されており,看護研究は臨床看護師に求められる基本的な看護実践能力の1つ2なぜ,臨床看護師に看護研究が必要かスタディとしての研究意味ある事柄の本質をつかむために自ら学んでいく研究目的特定の状況における問題を解決すること研究者臨床の第一線で看護業務を実践する臨床看護師.その主な目的は患者の健康保護に視点をおいた問題解決アプローチの1つと考えられるリサーチとしての研究意味普遍的な法則や事実を明らかにすること目的新しい知見の探求研究者純粋な研究者(看護学者),あるいはこの研究者と共同研究を行う臨床看護師表1 看護研究の分類

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 9

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です