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111　人工呼吸器の種類第章1人工呼吸器の種類と構造第２章第６章第５章第４章第３章1．高規格型人工呼吸器（ICU）呼吸状態の観察　高規格型人工呼吸器は呼吸の性状や肺の柔軟性、気道の抵抗などを測定してくれるだけでなく、PEEPを何cmH2Oに設定すれば肺に一番やさしい管理が行えるか、気道内圧が何cmH2O以上で肺が過膨張を起こすのかなど、肺機能の計測も可能です。グラフィックモニターによる評価　グラフィックモニターは圧や流量（フロー）、換気量といった波形だけでなく、最近ではEtCO2（→p.118〜、第4章-5参照）が表示されるようになってきました。これらの波形は呼吸状態の評価を行うだけではなく、人工呼吸器の設定が適切かどうかの評価や、異常やトラブルの発見につながるたくさんの情報を提供してくれます。応用モードの搭載　人工呼吸器の代表的なモードといえばA/CやSIMV、CPAPですが、最近の人工呼吸器はメーカー各社が趣向を凝らしたモードや機能が搭載されています。特に自動離脱モードは24時間休まずに呼吸状態の変化を細やかに察知し、設定変更や離脱の評価までしてくれる、とても便利な機能です。2．汎用型人工呼吸器（ICU、一般病棟）幅広い使用環境　一昔前の人工呼吸器は酸素配管と圧縮空気配管が必須でしたが、汎用型人工呼吸器は違います。本体内部に圧縮空気を作るコンプレッサーを内蔵しているので、酸素配管さえあれば問題なく使うことができます。転棟や検査などの搬送　汎用型人工呼吸器はバッテリー駆動だけでなく、コンプレッサーが内蔵されることで酸素ボンベだけで駆動することができ、転棟や検査などの搬送も可能です。酸素療法から挿管管理まで　最近は非侵襲的な人工呼吸器（NPPV［NIV］機能）だけではなく、ハイフローネーザルカニューラ療法（HFNC）や酸素マスク・酸素カニューラなど、すべての酸素療法をまかなうことができる機種もあります。3．搬送用人工呼吸器（救急室、救急車、ドクターヘリなど）耐衝撃性能　搬送用人工呼吸器は衝撃を吸収する構造や防護カバーなどに守られていて、とても丈夫です。中には耐震性や耐衝撃性を証明する米軍規格（MIL STD 810E）に準拠した人