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はじめに 人工呼吸管理はとても奥が深く、勉強しても勉強してもなかなか足りるものではないのではないでしょうか。モードや設定だけでなく、患者さんの管理に操作方法、関連する物品など、覚えることも身につけることも本当にたくさんあります。専門用語に英語に略語、同じ意味であってもメーカーごとに表記が異なることも珍しくありません。 私も初めて臨床工学技士として人工呼吸管理に携わったときは何をどうすればよいのかさっぱりわかりませんでしたが、いろんな雑誌や文献を参考にしつつ臨床経験を重ねることで、さまざまな知識や技術を身につけてきました。やがて教わることよりも伝えることが増えてくると不思議なことに気づきます。私が新人だった頃と今では管理方法も装置も様変わりしていますが、後輩や看護師さん、研修医の先生に聞かれることは月日を経てもあまり変わりがなく、でもとてもシンプルですが意外と重要だったりします。 人工呼吸器の専門書はたくさん存在し、とてもわかりやすいものからプロフェッショナル向けまで多くあります。この本は人工呼吸管理をする上で、当たり前のことは当たり前に、それ以上に臨床の現場でこそ、現場だからこそ、人工呼吸器のこんなことを「知りたい!」と思う知識をたくさん詰め込みました。初めて人工呼吸器と向かい合ったときにつまずいてしまうのは、意外とシンプルで当たり前すぎて、普段は気づかなかったり見過ごしたりしていたりする「ちょっとしたこと」ではないでしょうか? 「なんで先生はこんな設定にしたんだろう?」「こんなときはどこに問題があって、どうすれば解決できるんだろう?」。困ったときやわからないことがあったときにページをめくって探してみてください。みなさんの本当に知りたいことがきっと見つかると思います。2017年12月石橋一馬
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