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◦$番目の数字のはなし◦$$ ―□□□□3はじめに 呼吸器内科に限らず、世の医学には「数字」があふれています。覚えないといけない大事な数字もあれば、知る人ぞ知る数字もあります。そんな数字という切り口で、呼吸器内科をスパっと切ってみたのが本書です。 数字がからむ医学というのは、ちょっとわかりにくいところがあって、いくら理系の私たちとはいえ、敬遠してしまいがちです。薬剤Aの用法用量3mg/kg 6時間ごと、検査Bの正常上限50pg/mL……うんぬんかんぬん。 実は、数字というのは情報ソースとして目立ちやすいので、言語よりも視覚的に受け入れやすいという特徴があります。たとえば、「最新型液晶テレビ1台25万円のところが、なんと今なら半額以下の10万円!」「年収2,000万円の外資系サラリーマン!」など、頭にスッと入ってきませんか。いや、数字と言いつつも、お金のたとえばかりじゃないか……と揶揄されそうですが。 ただ、だらだらと数字ばかり書いても面白くありませんから、読者のみなさんが笑える本にしてやろうと工夫をこらしてみました。まず、ちょっとチャラけた感じの文章になっていると思うので、ほかの医学書よりは読みやすいと思います。多少ウザくても、ちゃんと正しいことを書いていますから、ご安心ください。そして、たくさんのかわいい4コマ漫画が散りばめられているので、ぜひソファで寝そべって読んでください。 これを読むと、「ねぇねぇ知ってる? 実はね……」と明日から病棟で小ネタが披露できるかもしれませんよ。 本書の執筆にあたってご尽力くださったメディカ出版の山川賢治様、末重美貴様に心より感謝申し上げます。いつも自宅での執筆に協力してくれる妻の実佳子、息子の直人・恵太もありがとう。2018年11月倉原 優

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