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はじめに2021年1月執筆者を代表して兵庫県立尼崎総合医療センターEICU・集中ケア認定看護師 石井あや美 「人工呼吸器、興味はあるけど苦手意識があって……」 「勉強したいとは思っているけど、何から手を付けていいかわかりません」 私は以前よりこのような相談を受けることが多くありました。本書を手に取ってくださった皆さまも、自身がそのような思いを抱えていたり、相談されたことはないでしょうか? また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が大きな問題になり、人工呼吸器が改めて注目されています。COVID-19に罹患した患者さんは、重症化すると呼吸不全になり人工呼吸器を装着することがあります。患者さんの治療や看護を提供するためには多くの人員が必要となり、ICUに慣れていないナースが急な異動をする状況もあると聞きます。 本書は、人工呼吸器が苦手なナースにとって「最低限これだけは」という基本的な知識を、わかりやすく学べることを目指しました。 「教科書的知識+先輩ナースの実践知」という、コツぶっくすシリーズのコンセプトに合わせて、基礎的な知識を本文で、臨床現場で注意してほしいこと・見落としがちなポイントや補足解説を手書き文字で解説しています。 回路の組み立て間違い・加温加湿器のインシデント防止などのよくある注意点、人工呼吸器の設定・グラフィックの見方・患者観察のポイントなど、多くのナースから質問のある項目については、より丁寧に解説しています。実際の現場の様子がわかるように、写真をできるだけ使い、臨床ならではのコツも盛り込んだつもりです。はじめのうちは、誰しも人工呼吸器が「わからない」「怖い」などの不安はあると思います。本書が、少しでも苦手意識を克服し、先輩方と一緒にケアを考えていく一助になれば嬉しいです。 なお、本書は当院のマニュアルをベースに作成しています。読者の皆さまが自施設のマニュアルや手順を改めて意識するきっかけにもなれば幸いです。 執筆にあたり、当院看護部の皆さま、院内マニュアルの作成に携わった当院RSTメンバーに改めてお礼申し上げます。また、医学監修を担当してくださった当院呼吸器内科の片岡裕貴先生、写真撮影に協力してくれた皆さまにも感謝します。

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