81章 人工呼吸療法とは人工呼吸療法の目的 人工呼吸療法の目的は、「換気補助」「酸素化の改善」「呼吸仕事量の軽減」の3つです。①換気補助:人が行う換気を、呼吸筋の代わりに人工呼吸器が行います。②酸素化の改善:高濃度の酸素投与やPEEP(呼気終末陽圧)をかけることで、血流に酸素を取り込みやすくします。③呼吸仕事量の軽減:呼吸仕事量の増加とは、「気道抵抗の異常」「コンプライアンスの異常」「呼吸回数・呼吸パターンの異常」として現れます。人工呼吸器とは…… “呼吸気道に設定した量のガスを供給することによって、肺胞換気を支援・管理するために用いる自動循環機能を備えた装置”のことです。また人工呼吸器を装着することで、“全身の酸素化を改善し、組織の虚血(各組織や臓器に血液のめぐりが悪くなって、必要な酸素が届かない状態)の進行を減らすこと”ができます。=人工呼吸器を使って呼吸を助ける=肺胞換気量の維持=呼吸性アシドーシスの解除=低酸素状態の解除=呼吸筋疲労を軽減すること大きな呼吸速い呼吸気道抵抗増加肺コンプライアンス低下呼吸筋が疲れている状態とは…気道に空気を通し、肺を広げることで、「呼吸仕事量を軽減」。呼吸筋の代わりに、肺胞に空気を出入りさせる「換気」。血流に酸素を取り込みやすくして、「酸素化を改善」。CO2とO2は「拡散」によってガス移動する。(CO2の拡散はO2の約20倍。CO2の排出は速い)“呼吸”の目的は、酸素を体内に取り込み、二酸化炭素を体外に排出すること。酸素の需要と供給のバランスを保つことが大切!需要 供給→バランスがくずれると呼吸困難になる。換気とは、肺胞に吸入したガスが毛細血管との間の拡散によりCO2を体外へ排出すること。換気不全になるとCO2が蓄積される。
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