302010500
9/12

1 人工呼吸療法とは9人工呼吸療法の種類【手動式】用手換気用具【機械式】▶非侵襲的NPPV 一般に、人工呼吸の導入前後では、鼻カヌラ、酸素マスクなどを用いた酸素投与が行われます。こうした条件で酸素化が達成できない場合や患者の呼吸疲労が強い場合、専用のマスクをつけて陽圧換気を行う、非侵襲的な人工呼吸管理に移行します。▶侵襲的気管挿管、気管切開 気道確保が必要とされる場合、気管挿管や気管切開を行います。この本で主に解説している人工呼吸療法は、これにあたります。【体外循環式】体外式膜型人工肺(extracorporealmembraneoxygenation:ECMO) 重症呼吸不全患者や重症心不全患者に用いられます。患者の体内から血液を抜き出して、人工肺で二酸化炭素を除去しつつ赤血球に酸素を加えて体内に戻すことにより、肺が本来行う「二酸化炭素除去」と「酸素化」を代替します。ジャクソンリース・非膨張式の手押しバッグ・酸素ボンベ、酸素配管が必要・バッグを押す感触で肺の硬さや痰の貯留状況がわかる・操作に技術を要する・バッグを膨らませすぎないように注意するバッグバルブマスク・自動膨張式の手押しバッグ・周りの空気を取り込む・酸素をつながなくても換気できる・リザーバー付きのものだと高濃度の酸素を供給できる(酸素ボンベ・配管につないだ場合)酸素がないと、バッグが広がらない=換気ができないECMONPPV→p.77ジャクソンリースもバッグバルブマスクの一種だが、右の“アンビューバッグ”を“バッグバルブマスク”と呼ぶことが多い。・気道を確保(昏睡、舌根沈下、上気道閉塞の場合)・NPPVで改善しない呼吸不全・心停止に対する蘇生処置・クリアランスの確保(気道分泌物、出血がある場合)・検査・麻酔目的急変に備えてすぐ使用できるようにしておく!気管挿管の適応

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る