T160061
10/12

10心臓再同期療法(CRT)とは①④⑥②③⑦⑧⑤⃝除細動に使用するコイル電極は基本的に心室リード先端部分に存在するが,除細動効率を上げる目的で中間部の上大静脈部分にコイル電極を配置したリードも存在する.コイル電極がリード先端部に1つのものをシングルコイルリードといい,コイル電極が先端部と中間部の両方にあるものをデュアルコイルリードと呼ぶ.⃝リード先端は,ペースメーカリードと同様にスクリュー型のものとタインド型のものが存在する.一方,コネクターピンに関しては従来,ペースメーカ用(IS-1)と除細動用(DF-1)に分配されたコネクターが使用されてきた.近年はすべてが1つにまとめられたコネクターピン(DF-4)が開発され,主流となっている.⃝左心室収縮能が著しく低下した慢性心不全患者では,左脚ブロック型の伝導障害を呈することがある.左心室内の電気的伝導が遅延することにより,心室中隔の収縮と左室側壁の収縮に時間差を生じる.左心室内の局所間における収縮の時間差を収縮非同期性(dyssynchrony)といい,心拍出量低下の大きな要因となっている.このような収縮非同期性を是正するためのペーシング治療が,心臓再同期療法(cardiac resynchronization therapy:CRT)である1〜5).⃝CRTでは通常の右心室リードに加え,右心房に開口した冠静脈洞から左心室側壁枝にリードをもう1本留置し,同時に心室ペーシングを行うことで収縮非同期性を是正する.●CRT本体●ICDショックリード(スクリュー型)●ショックリードコネクター(DF-4)①ヘッダー②IC回路③電池④心房ポート(IS-1)⑤右心室ポート(DF-4)⑥左心室ポート(IS-4)⑦セットスクリュー⑧スーチャーホール⑨心房リード⑩心室リード⑪ショックコイル⑫左心室リード先端電極スクリュー右心室内ショックコイル⑨⑩⑫②⑨⑪⑩⑫③ペースメーカ用コネクターショックコイル用コネクター

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 10

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です