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第1章心臓カテーテル検査・治療の役割9はじめての心臓カテーテル看護心臓カテーテル検査・治療の利点と危険性心臓カテーテル検査の利点は,心臓内部の情報をより実際の状態に近い形で知ることができる点にあります.例えば冠動脈は,造影をしなければ全体像を把握することはできませんが,カテーテルを挿入することでその状態がよく理解できます.カテーテル検査・治療の危険性穿刺部の血腫,仮性動脈瘤,動静脈シャント●穿刺部に起こり得る合併症,修復には手術が必要な場合がある.血栓・塞栓症●カテーテルが心臓に到達するまで動脈を通過するため,血栓やプラークを飛ばす危険がある.ワゴトニー(血管迷走神経反射)●血管には神経支配があり,検査中や後に低血圧,徐脈を来す.造影剤アレルギー●発疹,低血圧,ショックを起こす可能性がある.心タンポナーデ●冠動脈や心臓壁を損傷すると起こり得る.神経障害●穿刺部には動静脈と神経が併走しており,血腫などに伴って起こり得る.●しびれ,脱力などの症状が出る.不整脈●カテーテルによる刺激や,心筋梗塞や狭心症が悪化した結果生じる.心筋梗塞●カテーテルによる冠動脈損傷,PCI後の側枝閉塞や末梢塞栓,冠動脈解離の結果起こることがある.冠動脈造影冠動脈の模式図●カテーテル治療は,全身麻酔下に開胸して行う外科手術に比べ,患者への侵襲が少なく入院期間が短くて済みます.●動静脈を穿刺し,カテーテルを直接心臓に挿入することには,わずかながら危険が伴います. 右冠動脈左冠動脈本幹回旋枝前下行枝左冠動脈右冠動脈

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