T160260
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10異型狭心症 ● 安静時の狭心発作に心電図でST上昇を示す狭心症であり,冠動脈の攣縮(スパスム)が原因とされる不安定狭心症 ● 最近3週間以内に発症または増悪した狭心症,あるいは安静時に胸痛発作のみられる狭心症 ● 心筋梗塞に移行しやすい ● 緊急入院により的確な診断,治療が必要である ● 冠動脈の不安定化したプラークの破綻に伴う血栓の形成・アテローム巣の急激な増大・冠動脈の攣縮などにより冠血流量が急激に減少し,症状が出る ● 不安定狭心症の最重症型を切迫心筋梗塞ともいう特徴 ● 夜間から早朝,午前中,安静時に起こる前胸部痛 ● 発作時には心電図でST上昇がみられる ● 血液検査でWBC↑,CK↑,AST↑,LDH↑,赤沈↑がない診断 ● ホルター型長時間心電図で診断できる場合もある ● 確定診断は冠動脈造影(CAG)を行い,アセチルコリン塩化物の冠動脈注入で攣縮が誘発されることによるアセチルコリンは本来,動脈拡張作用をもつが,攣縮しやすい動脈の場合には血管収縮作用を示すことを利用した検査ⅠV1V4aVRaVLaVFaVRaVLaVFⅡV2V5ⅢV3V6ⅠⅡⅢV3V6V2V5V1V4アセチルコリン(20μg)投与前アセチルコリン(20μg)投与後Ⅱ,Ⅲ,aVF でST上昇を示したため,右冠動脈の閉塞が推測される動脈硬化の進行プラークの破綻血栓形成血栓非閉塞性血栓形成不安定狭心症壁在血栓
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