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はじめに こんにちは。循環器内科医やってる、石橋です。内科医である以上、薬物療法からは離れられません。どの薬を、どんなふうに、どのタイミングで使うのか。そんなことが、いつも頭の中をぐるぐる回っています。 循環器領域には実にたくさんの薬剤が登場します。それぞれに意味があり、役割がある。怖い子もいるし、のんびり屋さんもいます。その仕組みや特徴が、ざっくりわかっていたら楽しいんじゃないか。そして、「血圧上げて! お願い!」とか、「尿が出ないとまずいんですけど!」とか、そんな気持ちとともに薬剤を届けることが、患者さんの治癒能力をちょっぴり押し上げてくれるんじゃないかと思っています。 執筆に当たりメディカ出版の山川さん、イラストの藤井昌子さん、大変お世話になりました。病棟や外来の看護師の皆さん、薬剤師の方たち、いつも手伝ってくれてありがとう。ドクターや事務課の皆様、ほんといろいろすいません。 こびとのくつやって童話、ありますよね。薬ってまさにあんな感じです。知らない夜、知らない場所で、黙々と働いてくれる。そんな薬たちに感謝をこめて、この本を書きました。薬たちが少しでも身近になって、皆さんの日々の暮らしのよきパートナーとなりますように。晴れやかな朝が訪れますように。2016年8月吉日中国電力株式会社中電病院 内科部長石橋克彦
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