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21章 患者さんに説明できる? 循環器疾患のキホン2心尖部心臓はどのくらいの大きさで、どの辺りにあるの? 〜心臓の解剖について説明しよう①〜 心臓は、握りこぶし大のサイズで、胸の真ん中にあります。これが体中に血液を送り出す、「ポンプの働き」をしています。 心臓が体の左側にあると思っている方もいます。たしかに心臓の先(心尖)は左側になりますが、基本、真ん中にあると思ってください。胸骨圧迫(心臓マッサージ)は、胸の真ん中を、強く、速く、深く押しますが、これは、心臓が胸の真ん中、胸骨の後ろにあるからです。 みなさんは、患者さんに、循環器疾患・心臓病についてどのような説明を行いますか? いきなり各論から、つまり心不全や心筋梗塞から説明をしても、難しくて理解されないことが多いのではないでしょうか。まずは、総論・簡単な解剖から説明を行い、簡単な仕組み・病態生理を教えてから病気の説明を行うことが重要と思います。 電子カルテを利用する施設が多くなっていますが、手描きのスケッチやイラストを使い、視覚的に病気や手術の説明を行っている先生を見たことはありませんか。 みなさんにも、シンプルな解剖をスケッチしながら病態を患者さんに説明するようなイメージを持って、理解を進めてもらえればうれしいです。 よく理解できていないと、患者さんにわかりやすく説明できませんし、患者さんにわかりやすく説明できるようにすることで、みなさん自身の理解もさらに深まると思います。 では一緒に、患者さんに説明をするつもりで、解剖と生理を勉強していきましょう。1章患者さんに説明できる? 循環器疾患のキホン患者さんに説明できる?循環器の解剖のキホン

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