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3 この10年、心不全の臨床は急性心不全のクリニカルシナリオ、Nohria分類、多職種介入の心不全チーム、新規水利尿薬トルバプタンなどが脚光を浴び、2016年10月に高齢心不全患者の治療に関するステートメント、2018年3月に急性・慢性心不全診療ガイドラインの改訂、10月には心不全患者における栄養評価・管理に関するステートメントが立て続けに提唱され、看護師をはじめとしたコメディカルも心不全チームの一員として多くの知識・情報を常にアップデートする必要に迫られています。 2019年には日本における心不全とチーム医療は大きな変換点を迎えています。非常にうまくチームが運営できている施設がある一方で、いわゆる心不全チーム創世記の前から先進的に取り組んできた施設でもチームのエースが抜けたことにより継続が困難になりつつある施設、チームを立ち上げたいがいまだ開始できない施設、心不全チームは不要と判断してこれまでの診療体制を継続している施設など、以前よりむしろ多様化していると思います。このままブームで終わってしまうのか、それとも定着するか、その瀬戸際です。 本書は、最新の情報、かつナースが知りたい心不全のキホンをコンセプトに、今、心不全の臨床現場の第一線で活躍している先生と慢性心不全看護認定看護師、心不全チームの看護師に執筆を依頼しました。若手の看護師にとっての入門書、ベテランの看護師にとっての復習と情報のアップデートとして、本書がお役に立てたら幸いです。2019年2月木田 圭亮はじめに

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