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現在、日本で販売されているストーマ装具は、2,000種類以上に及びます。これらの装具の特徴を理解し、ストーマの局所条件にあった装具を選択することは並大抵のことではありません。しかしながら、これらの装具を網羅し、一人ひとりのストーマ保有者に合った適切な装具を選択することは、ストーマケアに携わる者にとって必要不可欠なことです。不適切な装具の選択は、便漏れや皮膚障害等を招き、ストーマ保有者の心身面にダメージを与え、生きる希望さえ失うことになります。反面、ストーマ保有者に合った適切な装具を選択することは、ストーマ保有者の安心・安楽・自信につながり、ストーマの受容の促進、QOLの向上につながります。適切な装具選択は、ストーマケアの醍醐味ともいえます。2008年、大村らは、日本ではじめての「ストーマ装具選択基準」を作成しました。この画期的なツールによって、ストーマの局所条件に合った装具選択が容易になりました。筆者もこのストーマ選択基準検討委員会のメンバーであったことから、できるだけ多くの医療者に活用してほしいと考え、その普及に努めてきました。2013年、このストーマ選択基準作成のために作成したストーマ装具分類にそって、ストーマ装具の種類や特徴、使用方法のコツを解説した消化器外科NURSING 2013年2月号特大特集「キー装具から知ろう! ストーマ装具選択のための特徴はやわかり帳」(筆者プランニング)が発刊されました。この特集号は、刊行後、短期間で品切れになるなど、ストーマケアにかかわる看護者の「ストーマ装具選択」へのニーズの高さがうかがわれました。本書は、これらの要望に応え、上記の装具の特徴に加え管理時期ごとの使用方法がより簡単に理解できるよう、消化器外科NURSING 2014年2月号特集「管理時期別でまるわかり&合併症が起こっても慌てない! ストーマ装具選択のポイント」(消化器外科ナーシング編集部編)を併せて書籍化した、ストーマ装具選択のための待望の一冊です。書籍化にあたっては、2013年以降発売されたストーマ装具や、「ストーマ・排泄リハビリテーション学用語集 第3版」(日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会編)にあわせ、執筆者の先生方に修正・加筆をお願いし、さらにバージョンアップした内容になっています。“ストーマ装具選択がサクサクできる”一冊として、明日からの実践の場で活用していただけることを願っております。最後に、書籍化にあたり内容の修正・加筆に御協力いただきました執筆者の方々、このような臨床の場に即した貴重な書籍を発行していただいたメディカ出版 消化器外科NURSINGの担当者の皆様に心より感謝申し上げます。はじめに熊谷 英子むらた日帰り外科手術・WOCクリニック統括看護部長/皮膚・排泄ケア認定看護師

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