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消化器外科NURSING 別冊3編者の言葉 医療従事者として現場で働くには、たくさんの知識や経験が求められます。学生時代にどれだけ熱心に勉強しても、臨床の現場で働いてみると、周りは知らないことばかりで、どうしたらいいか焦りや不安を感じることもあるでしょう。でも日々の業務が忙しく、勉強の時間が十分取れないと思う方もいらっしゃると思います。また、プリセプターなどとなり、新人を指導する先輩のナースの皆さんも、実は知識や経験があいまいでうまく教えられなかったり、どうやって教えたらいいのかわからない、と感じるときもあるのではないでしょうか。 この本は、「消化器内視鏡について勉強したい」と思っている方に向けた本なのですが、本当は、「消化器内視鏡についててっとりばやく勉強しなくてはならない」方に向いています。消化器内視鏡治療の患者さんの担当になり、すぐにケアをしなくてはならない。内視鏡室での業務に早く慣れたい。新人の看護師さんに教えてあげたい。あるいは、患者さんに不安を取り除く説明をしてあげたい……。日常の臨床の現場で、すぐに知識が必要とされる状況で、仕事中でも短時間でエッセンスを吸収できる内容となっています。この本を通じて、不安や緊張感が和らぎ、消化器内視鏡診療に苦手意識がなくなっていただけると嬉しいです。そして、消化器内視鏡を受ける患者さんが家に帰るときに、「患者さんが治ってよかったな。また同じような患者さんの診療をしたいな」「消化器内視鏡って面白いな」と、前向きな気持ちを持っていただけるようになると、それは患者さんに伝わり、次にまたより良い医療を提供できるのではないかと思います。2018年7月同愛記念病院 消化器内科山本夏代

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