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4業療法士・言語聴覚士),栄養指導(栄養士),口腔内ケア(歯科医師・歯科衛生士),服薬指導(薬剤師)など多職種がかかわる場面は多数想定され,最適なチーム医療をコーディネートする必要がある. 病棟の状況としては,神経内科ではADL(activities of daily living)に障害のある患者が入院することが多い.介護負担は大きく,かつ専門的な看護を要する場合も多いため,「病院内のどの病棟でも入院できる」という状況にはないことがまれならずみられる. 神経内科が扱う症候は幅広く,まさに全身を診ることになる.頭痛・めまい・けいれん・物忘れ・しびれ感といったcommonな(ありふれた)ものから,歩行障害・筋力低下・痛み・ふるえといった神経内科ではよくみる症候,さらには不随意運動といったまれなものまで含まれる(表1).このように患者の訴える症候は,患者のQOL(quality of life)に大きく関連する. 患者が「しびれ」と訴えた場合,いわゆる「しびれ感」なのか,あるいは筋力低下のことを言っているのか,確認する必要がある.また「めまい」を訴えた場合,回転性なのか浮遊感なのか,随伴症状があるのかを確認する.たんなる傾聴ではなく症候の経過について能動的に問診し,神経診察を行うことによって疾患の交通整理をしていく.神経内科で扱う症候3AQOLにかかわる症候が多い表1神経内科で扱う症候神経内科で扱う症候一般診療でもよくみられるもの●●頭痛●●めまい●●物忘れ●●しびれ感●●けいれん神経内科診療でよくみられるもの●●歩行障害/ふらつき●●筋力低下/筋萎縮●●むせ●●ふるえ●●意識障害・失神●●痛み●●しゃべりにくさまれなもの●●不随意運動

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