302060440
9/12

BRAIN NURSING 別冊 9解剖生理1語感で覚える高次運動野補足運動野運動前野前頭眼野前頭連合野(前頭前野)ブローカ野中心前回中心溝ウェルニッケ野シルビウス裂■語感で覚える!側頭葉は、シルビウス裂により前頭葉や頭頂葉から分けられる領域です。すなわち、側頭面の下側が側頭葉であり、上側は前頭葉や頭頂葉になります。側頭葉の内側には海馬があり、シルビウス裂の奥深いところには、前頭葉、頭頂葉、側頭葉に包み込まれた島とう皮ひ質しつがあります。 ■機能を覚える!側頭葉は、古くなった記憶を保存する役割があります。また、側頭葉には聴覚を処理する聴覚領域があり、音声を聞き取るだけでなく、聞いた文字の意味を理解する機能があります。そのため音読をすると側頭葉が活性化して、情報が記憶として保存されやすくなります。左側頭葉の後上部が障害されると、多数の誤りによる発語を特徴とするウェルニッケ失語とよばれる言語障害が出現します。側頭葉【そくとうよう】Temporal lobe■語感で覚える!大脳半球を4つに分けた一つである前頭葉は、両側の大脳半球の前部に存在します。前頭葉の葉は、英語でlobeと書きます。Lobeはギリシャ語で耳たぶの意味の語源からきます。前頭葉は中心溝より前、シルビウス裂より上の領域とされます。前頭葉は、中ちゅう心しん溝こうより前側が中心前回、さらに前側の運動野である前頭前野、高次運動野とよばれる領域に分けられます。 ■機能を覚える!前頭葉が持つ実行機能とよばれる能力は、より良い行動の選択や未来における結果の認知と関係しています。これらの障害により、社交性の障害や行動障害を起こします。左半球の下前頭回とよばれる言語にかかわる領域は、ブローカ野とよばれます。この領域が障害される失語では、言いたいことを表現することが困難になり、話の理解はできるが、流暢な言語表出が困難になります。前頭葉【ぜんとうよう】Frontal lobe

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る