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はじめて脳神経外科病棟に配属されることになったら、みなさんはどんな気持ちでしょう。意識障害や麻痺をかかえた患者さんを安全かつ適切に看護できるのか、どんな教科書で学んだらよいのか、多少なりとも不安があるかもしれません。そんなときに役立つように、本書は企画されました。脳神経外科病棟では脳血管障害、脳腫瘍、頭部外傷、脊椎脊髄疾患、てんかん、水頭症など多くの疾患を取り扱っていますが、本書では、脳神経外科で最も多い疾患である脳血管障害を中心に解説していただきました。脳神経外科病棟とはどんなところなのか、脳や脳血管の解剖、脳血管障害とはどんな疾患なのか、見逃すと重大な結果をもたらす危険な病態や症状はなにか、脳神経外科病棟で行われている必須アセスメントとはなにか、最新の外科治療・カテーテル治療について看護のポイントはなにか、よく使用される薬はどんなものかなどを、詳細に、そしてわかりやすく解説しています。最後に、日常的に使用され知っておくと便利な略語をまとめました。最近では、急性期脳卒中は、脳卒中ケアユニット(SCU)で治療されることが推奨されています。SCUは多職種からなる専属の脳卒中チームで構成され、他疾患と明確に分離された専用病棟で急性期脳卒中の治療を行います。24時間365日脳卒中患者を受け入れ、速やかにrt-PA静注療法や機械的血栓回収療法などを開始します。看護師にも専門的な知識が求められる時代です。本書が、はじめて脳神経外科病棟や脳卒中ケアユニット(SCU)に配属されたみなさんに手放せない教科書としてお役に立てれば幸いです。2019年1月福岡大学病院 病院長・福岡大学医学部脳神経外科主任教授  井上 亨『脳神経外科に配属ですか?!』を手にしていただいたみなさんへ

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