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3骨の名前を覚えよう!1章 整形外科の総論骨吸収骨形成壊された部分に骨芽細胞がくっつく骨芽細胞破骨細胞が古い骨を壊す骨芽細胞が新しい骨をつくる破骨細胞古くなった骨新しい骨骨のリモデリング正常なリモデリングにより骨質・骨量が維持される骨のリモデリングの破綻骨疾患の発症・増悪 一方で、破骨細胞は造血幹細胞が分化した細胞です。赤血球、白血球、血小板などと同じ起源の細胞です。骨芽細胞(oオステオブラストsteoblast) 骨に関係する3つの細胞のうち、骨芽細胞のはたらきは「骨を形成すること」と成書に記載されています。骨の基質はCaとPとあとなんでしたか? そうです! I型コラーゲンでしたね。 骨芽細胞の具体的なはたらきは、骨の基質をつくることです。骨芽細胞がつくったI型コラーゲンにCaやPが沈着して、骨ができます。骨芽細胞は、自分の周りに骨基質をつくって、その中に埋もれます。骨基質の中に埋もれた状態になった骨芽細胞が骨細胞です。破骨細胞(oオステオクラストsteoclast) 破骨細胞は、骨を破壊(=吸収)する役割をもっています。1つの細胞の中に多数の核をもつ多核巨細胞です。なんだかこわそうですね! 骨を破壊するとは、具体的には骨基質を溶かすということです。コラーゲンを分解したり、アパタイトを溶解したりします。リモデリング(remodeling) 破骨細胞による骨吸収と、骨芽細胞による骨形成が同時に起こっているのが骨組織です。壊しながら、つくっている状況です。これをリモデリングといいます。 骨吸収と骨形成のバランスが保たれていると、骨の量は一定になりますね。このバランスが崩れて骨吸収が多くなると、骨の量が少なくなって骨がスカスカになってしまいます。この状態が骨こつ粗そ鬆しょう症しょう(→p.370)です。

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