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20A2角膜に当たっているまつげに注目!● どんな疾患か 睫毛乱生は睫毛列が基本的には正しい位置にありますが、一部のまつげの発生部位と方向が乱れ、角結膜方向に向く病態です。睫毛乱生は明らかな原因を認めずに発症することもありますが、炎症や外傷に伴う眼瞼の瘢痕性変化に付随して発症することがあります。● 治療 睫毛乱生に対する一般的な治療法は、睫毛抜去とまつげの毛根部の凝固(電気分解、冷凍凝固、光凝固)です。しかし、睫毛抜去では治療後2〜4週で再発し、電気分解などを実施した場合もしばしば再発します。そのため、根治的治療法として、睫毛列切除などの外科的治療を行う場合もあります。睫毛乱生A1 1本〜数本のまつげが角膜に当たっている場合は、角膜に当たっているまつげのみを抜去します。眼瞼自体が眼球側へ内反して、眼球に多数のまつげが当たっている場合は眼瞼の手術が必要です。まくれ込んだ眼瞼に注目!● どんな疾患か 下まぶた(眼瞼)のふちが眼球側にまくれ込んだ状態です。まつげが眼球に接触してしまうことが問題で、患者さんは「目がゴロゴロする」「涙がぼろぼろ出る」「目やにがたくさん出る」といった症状を訴えます。まくれ込んだ眼瞼が黒目に接触すると角膜上皮障害を起こします。その状態が長く続くと「びらん」となり、視力低下を来すことがあります。● 眼瞼内反症の種類・治療 おもに乳幼児で生じる「先天眼瞼内反」と高齢者で生じる「加齢眼瞼内反」があります。先天眼瞼内反は成長に伴い、治癒することもありますが、治癒しない場合は、手術により下眼瞼の形を矯正する必要があります。下眼瞼内反症 下眼瞼がまくれ込んで、まつげが目に接触し、痛みが生じます。自然治癒しない場合は、手術が必要です。答え答えポイントポイント
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