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はじめに外来診療で遭遇する代表疾患をここに集約! 「眼科」と一言で言っても、眼瞼の病気、眼表面の病気、眼内の病気、目の奥(眼窩)の病気、視神経と脳内の病気と多岐にわたります。ですので、異物感や痛み、かゆみ、目やに、乾き目、涙目、かすみ、視力低下、視野異常など、主訴もさまざまです。新患の患者さんの病気を診断するときの最初の問診とまぶたや眼表面の観察は、その後の検査オーダーや緊急性の判断などに重要です。初期対応を誤ると不必要な検査を実施して治療が遅れたり、はやり目の患者さんが院内を移動することで院内感染のリスクを高めたりする恐れがあります。ドクター任せでなく、最初の問診はスタッフが行うことも多いため、主訴や目の状況から疾患を推測する力をしっかり身に付けておきたいところです。 本書では、診断力アップの早道として、まず、眼組織の解剖を最初に学んだ後、実臨床で遭遇する代表疾患の写真(検査結果)と主訴とヒントをもとに診断名を答えるクイズ形式としました。難しい医書よりも、短時間で効率よく、重要ポイントが押さえられ、不正解であった疾患は読み返すことで習得できます。クイズ77を制覇して、明日の診療に役立つ力を身に付け、周囲のドクター、ナース、視能訓練士、スタッフも笑顔になれば、チーム医療の向上、間違いなしです。 2018年2月名古屋市立大学大学院医学研究科視覚科学准教授安川力

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