T243762
11/12

51耳鼻咽喉科・頭頸部外科の看護1外来での看護Dめまい患者の看護 めまいの患者は,本来動いていない周りの風景や,自分自身が回転したような感じがしたり,揺れたり,歩くと平衡感覚が失われたような感じがする症状を呈している.このため,特に急性期では,症状により気分不快や精神的動揺を強く伴うことがあるので,不安を最小にできるような声かけや介助が必要となる.観察のポイント ①バイタルサインの測定 ②歩行が可能か ③耳鳴り・難聴・悪心の有無 ④中枢症状の有無  (手足のしびれ・話しにくさ・複視などの症状) ⑤めまい発作出現時の体位の確認看護のポイント ①バイタルサインと自覚症状から早急な診察が必要か判断する. ②患者にとって安楽な体位を保持できるようにする. ③ 体位により急な症状の悪化や悪心が出現しやすくなるため,症状に合わせて車椅子やベッドへ案内する.また,ガーグルべースンとティッシュペーパーを配置する. ④移動などは患者のペースを見守り,急がせるような声かけはしない. ⑤症状による不安を最小にできるような声かけや介助を行う.E鼻腔・咽喉頭異物患者の看護 日常生活の中で,鼻腔・咽喉頭の異物が取れなくなる機会は多い.例えば,食事中に魚骨が刺さってしまうことや,幼児が遊んでいる際におもちゃなどを鼻や口に含んでしまうことがある.これらの異物は状況によって,ファイバースコープでの除去を行う.このため,症状によるトリアージの他,患者の不安・苦痛を取り除く声かけや介助が必要となる.観察のポイント ①何をいつ飲み込んだのかを確認する ②バイタルサインの測定 ③呼吸困難の有無・酸素飽和度の測定 ④痛み・違和感の有無 ⑤症状出現後の経口摂取の有無1耳鳴り悪心中枢症状めまい発作時の体位2ファイバースコープで除去1

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 11

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です