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31耳鼻咽喉科・頭頸部外科の看護1外来での看護外来への来院が多い疾患と看護A鼻・副鼻腔疾患患者の看護 鼻・副鼻腔疾患の患者は,鼻閉・鼻漏・嗅覚障害・頭痛などの症状を呈し受診し,患者の年齢層も,乳幼児から成人まで幅広い.また,治療中であるが症状が改善しないケースも多くあるので,患者の思いを傾聴しながら関わる必要がある.観察のポイント ①鼻閉・鼻漏・嗅覚障害の有無 ②頭痛・頬部痛・歯痛の有無 ③治療歴の有無看護のポイント ① 診察時に鼻腔内へのファイバースコープの挿入,症状によっては鼻洗浄など苦痛を伴う検査や処置が多いため,声をかけ不安を軽減する. ② 必要に応じて患者にエプロンを着用してもらい,衣服への汚染を最小にする. ③ 頭痛・嗅覚障害など,日常生活に支障が生じていることが多いため,思いを傾聴しながら関わる.B鼻出血患者の看護 通常は片側鼻腔からの出血だが,反対側や咽頭腔に回ることもある.鼻出血の大半は,鼻中隔前方のキーゼルバッハ部位(p.33参照)からの出血であり,鼻いじりや外傷などの刺激が誘因となることが多い.特に出血が多かった場合や,出血が続いている患者は,貧血症状を認めたり,精神的に動揺していることもある.このため,迅速かつ不安を最小にできるような声かけや介助が必要となる.観察のポイント ①バイタルサインの測定 ②悪心・気分不快の有無 ③出血量・出血時間の確認  (いつ頃より始まり,どの程度の出血量だったか) ④鼻腔のどちら側より出血をしているのか ⑤出血が続いているか,止血されているか312不安を軽減傾聴1出血量出血時間

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