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13はじめての救急看護第1章救急医療と看護師の役割電話トリアージ 患者を直接みたり,触れたりすることなく,電話の内容(問診)だけから症状を把握し,緊急度や重症度を判断したり,応急処置や来院方法を指導したりします.●年齢・性別を問わず老若男女,また,疾患も外傷を含め多岐にわたっています.●時間,場所を問わない突然の発症や受傷です.●軽症から生命の危機状態にある患者まで様々です.●患者のみならず家族も含め,不安や恐怖から精神的に混乱している場合が多いです.救急患者の特徴●救急患者の特徴を把握して対応します.●施設によって救急患者,救急車受け入れ手順が異なるため,自施設の診療体制を把握しておきましょう.電話トリアージ電話対応・トリアージ患者・家族・知人からの直接電話受診相談診療依頼・紹介救急患者受入れ要請他の医療機関からの電話救急隊からの電話(ホットライン)●症状に焦点をあて情報収集(問診)します.●「OPQRST」(p.20参照),「LQQTSFA」などに沿って順番に質問をすると,必要事項を漏れなく情報収集できます.●アレルギーや既往歴などは「SAMPLE」(p.20参照)に沿って収集します.網羅的に情報収集する●患者をみたり,患者に触れたりすることなく情報を収集するには,高度なコミュニケーション能力が必要です.●電話をかけてくる人が患者とは限りません.人を介すると情報が正確に伝わらないことがあるため,可能な限り患者本人と話すようにします.問診時の留意点●電話口での話し方(息切れ,声が文節で途切れる,かすれるなど)から得られる身体情報もあります.LQQTSFAL:Location 部位Q:Quality 性状Q:Quantity 程度T:Timing 時間経過(発症時期,持続時間,頻度,変化など)S:Setting 発症状況F:Factors 寛解・増悪因子A:Associatedsymptoms 随伴症状●必要な情報に焦点をあてる.●症状に関して詳細に聞くときには,自由回答式の質問をする.●「刺すような痛みですか?」など具体例を出しながら質問する.●患者のみならず家族も含め,不安や恐怖から精神的に混乱している場合が多いことを考慮する.●共感しながら傾聴し,真摯な応対をする.
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