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11はじめての救急看護第1章救急医療と看護師の役割救急患者の受け入れ準備と環境調整 患者の主訴や情報から状況評価と病態予測し,患者受け入れ体制を整えます.救急看護は患者到着前から始まっています.●救急隊からの受入れ要請であれば,バイタルサイン・意識レベルは必ず聴取します.患者情報を収集し,情報の整理・状況を予測●緊急度や重症度に関する情報をもとに,必要な看護スタッフを確保します.●患者情報から疾患・病態を予測し,放射線科・検査科など関係部署へ連絡します.看護スタッフの確保と関係部署への連絡●医療機器は電源を入れ,使いやすい場所に配置しておきましょう.●予測される疾患・病態から,必要と思われる物品・薬剤などを準備します.●必要な物品は,性別や年齢などの情報からサイズを想定して,すぐに使用できるように点検しておきます.必要物品・薬剤の準備および整備●医師と診察や治療プランなども情報交換しておくと,患者受け入れ後がスムーズとなります.●患者と医療スタッフ双方の感染リスクを低減します.●救急外来や救命救急センターなどでは血液や痰,粘膜などに触れる機会が多いため,省略することなく実施しましょう.標準予防策(スタンダードプリコーション)受け入れ準備◎救急外来では万全の準備がなされていて当然です.●準備不足は初期治療の速やかな遂行を妨げ,またチームワークに悪影響を及ぼします.情報の整理・状況の予測●疾患・病態の予測 患者の症状から疾患・病態を予測する.これは,緊急度・重症度を判断するためにも有用.●緊急度・重症度の判断 必要物品や薬剤の準備,スタッフの確保をするうえで必要な情報.患者の情報収集●年齢・性別 病態診断,酸素マスクや挿管チューブなど必要物品の準備をするうえで重要な情報.●症状,状態●(外傷であれば)受傷機転 受傷機転によって受傷部位を予測する.●家族への連絡状況 手術や検査・処置が必要となる場合,家族に説明し承諾を得ることが必要.また,既往歴や現病歴について家族からの情報は非常に有用.➡

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