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講義を始める前に おめでとうございます。本書を手に取ったあなたはエライ! 思い描いてください……本書を読破したあなたが一人でも多くの患者さんの命を救える凛々しい雄姿を! ……パチパチパチ。あ~、あの、あやしい勧誘ではありませんので、あしからず。 ありがたいことに10年を超える長寿セミナーの書籍版が出版されることになりました。セミナー未受講で放送コードにひっかかるような話を聞きたい人はぜひセミナーに足を運んでいただき、セミナー受講済みの人はあの臨場感を思い出しながら本書を読んでくださいませ。 歩いてくる患者さんの0.2~0.7%にはとんでもない重症が隠れています。当たり前の疾患を当たり前に対処するのはボチボチナース、重症患者をテキパキ対処できれば名人ナース、でも隠れ重症患者を見つけ出して悪化する前に救命するのは達人ナースなのです。そう、本書であなたは達人の領域に一歩近づいたことになります。 某国民的番組の『ドクター○(ジジィ?)』では見たこともないような難解な疾患が出てくるけど、実臨床はよくある怖い疾患が非典型的症状でやってくるんだよね。「傾聴」はもちろんコミュニケーションの基本。だけど、ワンステップ進んだ「看護診断学」(……なぁんて小難しいこと言わないで、隠れ重症を常に考えながら、恐い疾患とよくある疾患を頭に並べて、患者さんに積極的に4444訊いていく)を心に秘めて、患者さんの心を鷲掴みできるバリバリナースになるんだぁ! 本書では、トリアージ総論やよくある主訴を取り上げてありますので、皆さんの日常臨床のお役に立ててください。各疾患の理解を深めるだけでなく、「なんで?」「どうして?」がわかると自然に患者さんのアセスメントもしっかりしてきますよ。あ、コラコラそこの研修医。あなたが読んだらズルイでしょ。だって本書は研修医に差をつけるバリバリナースのネタ本なんだから

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