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手術と手術看護10はじめての手術看護手術や麻酔は疾患の治療や延命の手段であると同時に,『侵襲』であることを理解しておきましょう.手術と手術侵襲,生体反応とは?手術侵襲とそれにともなう生体反応私たち手術チームメンバーはこれらの侵襲を最小限にし,正常な生体反応を経て回復過程がたどれるよう,疾患や術式,麻酔法,患者の状態からそれぞれの立場で対策を講じなければなりません.正常な皮膚,体表構造を切開生体の無菌域の露出病巣除去/摘出修復・再建手 術患者の状態・機能の改善生命の延長日常生活&社会復帰機能障害手術の結果外 傷炎 症腫 瘍奇 形手術侵襲疼 痛血圧上昇生体反応頻  脈サードスペース形成尿量減少高血糖電解質異常新 生感 染炎 症発 熱出 血微生物侵入組織・細胞の挫滅・破壊◎ 手術侵襲はさまざまな生体反応をひき起こします.◎ 生体反応は,身体の恒常性を保つための正常な反応ですが,患者の状態,手術侵襲の大きさ,合併症により過剰な反応を示すことがあります.現在の手術医療に求められるものは,安全性と根治性に加えて低侵襲と機能温存と美容面への配慮です. ・内視鏡手術:ナビゲーション手術の普及 ・医療機器・材料の改善,開発 ・術前後の化学療法・放射線療法併用 (手術範囲の縮小,適応の拡大)など

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