T130160

11/12

11はじめての手術看護手術と手術看護第１章手術室は一般病室より高い清浄度が必要です．手術室の清浄度を維持するための設備や注意点を理解しておきましょう．手術室の環境●環境を維持するための構造や設備による不安や冷感にも配慮しましょう．●温・湿度条件は夏期は温度23～26℃，湿度50％．冬期は温度22～26℃，湿度50～55％です．日本医療福祉設備協会．病院空調設備の設計・管理指針．HEAS-02-0004．＊1 換気回数と，一人あたりの外気取り入れ量30m3/h程度を比較し，多い値を採用することが必要である．＊2 バイオクリーン手術室は関節置換術などのインプラント（人工物）を留置する手術や易感染性の患者の手術を行うことが多い．層流には垂直層流式と水平層流式がある．手術部門の各室・各設備の清浄度をふまえ，清潔と汚染が交差しないようなレイアウトにする（ゾーニング）．該当室最少換気回数（回／h）外気量＊1PPPPPEEENNNNN全風量室内圧名　　称清浄度クラスⅠⅡⅢⅣⅤ高度清潔区域清潔区域準清潔区域一般清潔区域汚染管理区域拡散防止区域バイオクリーン手術室＊2 　など一般手術室膀胱鏡・血管造影室手術手洗いコーナーNICU・ICU・CCU　など一般病室材料部手術部周辺区域（回復室）　など細菌検査室・病理検査室感染症用隔離病室・診察室解剖室　など使用済リネン室汚物処理室5332222222全排気───151566666612121010（P：陽圧）（E：等圧）（N：陰圧）●一般手術室の空調は，天井からHEPAまたは高性能フィルターを介した空気が吹き出し，排気口から排出されます．室内は陽圧で室外から空気が流入しないようになっています．換気回数15回／h以上たくさんの医療機器室温22～26℃湿度50～55％前後（成人の一般手術の場合）出入りする人員は少なく，ドアの開閉は最小限に．排気口は手術台より低く設置，吸い込みを防げないようスペースをあけておく手術部位を照らす無影灯天　井（HEPA or 高性能フィルターを設置）吹き出し口排気口（吸い込み口）余剰麻酔ガス（吸入麻酔）排気装置の設置