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11導入編 薬は「使うときの状況」を知らないとダメ!う考え方です。 また、レミフェンタニルは医師の目が離れている状況では使えません。例えば、外科医が麻酔当番の「麻酔医」として手術に入っていれば使用はOKです。でも、麻酔医役の人がいなくて、外科医が手術をしているだけの状況ではレミフェンタニルは使ってはいけません。 これが、「薬を使う状況を知る」ということ。こういったことを理解しないとダメなんです。医療の高度化にともない麻酔自体が複雑に なってきている あともうひとつ、私が麻酔科医をずっとやってきて最近とても強く思うのが、「病院の中で麻酔科医の役割が非常に大きくなっている」ということです。なぜでしょうか? それは、医療が高度化していくと、外科医からの要求水準も高くなってきたからです。昔は、術中に少々患者さんが動いても問題はありませんでした。ところが今は、内視鏡手術などを行うので、患者さんが少しでも動くと非常に危ないんですよね。内視鏡や顕微鏡の手術といった、患者が動くことが大きなリスクにつながる手術がたくさん行われるようになった結果、「患者をピクリとも動かさない」という要求が高まったのです。 では、患者さんを動かさないようにするためにどうするかというと、筋弛緩薬を使うんですね。でも、「筋弛緩だけが効いていて麻酔が効い②周術期薬を理解した看護師の存在に 期待が集まっている導入編 薬は「使うときの状況」を知らないとダメ!

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