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消化器疾患の治療、特に内視鏡の分野の進歩は日々目覚ましいものがあります。数年前には考えられなかったような新しい検査方法や治療方法がどんどん生み出され、患者さんにとってさまざまな選択肢が増えてきました。 私たち医療従事者の役目は、患者さんに安全でよりよい医療を提供することです。特に内視鏡室においては、検査や治療を安全に行うために、病気について理解するだけではなく、内視鏡器械や器具、薬剤などについて知り、安全に使用できるようになる必要があります。しかし、あまりにたくさんの器械や器具、薬があり、どこから勉強していいかため息が出てしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。 本書は、内視鏡検査や治療について理解を深めたいと思っている皆さんに向けて書かれています。普段、日常の現場で活躍している豊富な臨床経験のある方々に執筆していただきました。内視鏡室のナースや技師だけでなく、消化器病棟のナース、研修医など内視鏡診療について興味のある皆さんにも役立つ内容となっています。 内視鏡診療の経験がまだ少ない方々は、少しずつ通読していただくのもいいですし、わからないことを調べる「内視鏡室の事典」として利用していただいてもよいと思います。内視鏡診療の経験の長い方々にとっても、ベテランの執筆者のコツや秘伝を日々の診療に取り入れたり、教育に活用していただくなどして、お役立ていただけると思います。 この本を活用して、内視鏡診療に対して理解を深めていただくことを期待しています。同愛記念病院 消化器内科 医長山本夏代はじめに
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